水:KT法には本質がどこにあるかというさかのぼりがないのよ。現状と問題分析と今後の対策しかないわけ。これはやり方論の改良にすぎないわけ。俺は間違っていると思う。こんなものの研修を受けちゃうから、本質に戻れなくなるのよ。
だって簡単でしょう。だいたいどこの会社だって提案書を見てごらんよ。みんな現状、問題点、ここから伸ばすべき改良点が書いてある。だから今後こうしますと、みんながみんなこういう提案書を出しているじゃない。
もともと現状を肯定するか否定するかなんてどこにもないわけだよ。誰も本質に戻っていないのよ。でも、実際は企業ってほとんどこれで動いている。
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F:カイゼンがその最たるものですかね。今あるものを善く変える。それで改善。
水:そう。いいか悪いかも分からないくせに変えたがる。本質を知るとか原点に返るという言葉が、言葉としては飛び回っているけど、なかなかそれをできる人がいない。どうしたって方策論の改良版で、仕事をした気になっている。やり方の改善で仕事をしたと思っている。
だから自分で考える。考える、考える。自分の頭で考える。悩む、悩む。繰り返しになるけど原点と本質を見極める自分をつくること。これが一番大事。